足のケアでは、毎日明るい場所で靴下をぬいではだしの観察を行った上で、洗浄、温浴、胼胝(たこ)・魚の目の除去と爪切りを正しく行う事が重要です。
また、適切な靴を選んで履くことも重要になります。
洗浄することにより清潔を保つことが感染予防ではとても重要です。また、清潔を保つだけではなく、足浴で温めることで循環が良くなり、痛みの緩和やリラクゼーション、ストレス緩和効果があると言われていますので、足部は冷やさずに温めるとよいです。
爪切りは横一文字に切り、深爪にしないようにしなければいけません。また、爪の角はヤスリで滑らかにするとよいです。剃刀(かみそり)やナイフ、ハサミなどで爪を切るのはとても危険です。また、高齢になって爪を切る姿勢がとれない場合や足に手が届かない場合は、受診の上、医師や看護師に爪を切ってもらう事が可能です。
爪が厚くなってきたり、色がかわっている場合も足病の可能性があるのですぐに受診するようにしてください。糖尿病や足の血管の病気がある人、または、歩くときに胼胝が痛い人は、足の裏に胼胝(たこ)や魚の目を除去することが重要になります。放置すると皮下出血や皮下組織の損傷から感染を起こす可能性があります。積極的な胼胝(たこ)・魚の目の除去をケアすることによって、痛みの除去及び潰瘍化予防ができます。しかし、胼胝(たこ)・魚の目ができている場合は、自分で削らず受診を強く推奨します。胼胝(たこ)の原因は関節などの骨格異常からくる、異常な足底圧(足の裏の地面からはねかえってくる圧力)が原因であるため、原因となる、骨格や歩き方の異常を治さない限り何度でも繰り返しできてしまいます。 タコなどを“削る”という行為は一時的な対応にすぎませんので、重大な足病に悪化する前に根本原因をなくす治療を検討してください。
1.4分位つけ置く。シャワーで流すよりも、洗面器にお湯を張ってゆっくり足浴をすると効果的です(あまり長い時間の足浴については疲労感が生じてしまうので注意してください。)
2.石鹸の泡を使って優しく手で洗う。石鹸は殺菌効果のある薬用石鹸を使用しても良い。足のにおいの原因になってる雑菌やバクテリアを退治する。 爪と皮膚の間には汚れが溜まりやすいので、石鹸をよく泡立てて指、爪周囲を洗いましょう。
3.ブラシを使用して足趾、爪、指の間も洗う。
4.洗い残しがないようにお湯で洗い流す。
5.石鹸感が残っているようならば、温タオルで拭いた後、乾タオルで拭く。
6.保湿はスネの方までしっかりと行いましょう。
※乾いた肌は、外からの刺激に対するバリア機能が弱くなるので、異物や細菌などが皮膚内へ侵入しやすい状態になります。 そのため、保湿はしっかりと行いましょう。
1.足の爪は横一文字に切ります。カーブにそってきらずにまっすぐに切ってください。
2.爪の角はヤスリで滑らかにしてください
3.深爪になるように深くきってはいけません
※剃刀(かみそり)、ナイフ、ハサミ等はつかわずに爪切りをつかって切りましょう。
※爪切りできれないような変形した爪の場合には受診するようにしてください。
1.大きすぎず、小さすぎない靴を選んでください。わからない場合は受診の際にいつも履いている靴をもってきてもらい、、医師、看護師に確認してもらうのがよいです。
2.靴を履く前に中に異物がはいっていないかを確認してください
3.長靴、ブーツ、プラスチックやビニール製の靴、サンダル、足先のとがった靴、ヒールや裸足は足には適していませんので、極力履かずに、靴を履く際には靴下(縫い目や穴がないもので後が残るようなきついものは避ける)をはくようにしてください。
当院では、全ての患者さんについて、初診時、再診時にフットチェックを行い、その上でフットケア処置を行います。当院のフットケアは全て保険診療で実施しています。
付け爪やペティキュアをされている方の場合、爪切りの処置は行いませんので、希望される方は付け爪やペティキュアを外してご来院ください。
フットチェックでは次の内容を確認しています。
1.足の裏の胼胝(たこ)、魚の目の有無
2.爪切りの状態(深爪、ラウンドカット、バイアスカット、巻き爪、陥入爪)
3.爪の感染状態(水虫など)
4.足の皮膚の感染や乾燥状態の確認
5.足の神経障害(感覚機能のテスト)
6.靴のチェック(すり減り方、適切な靴かどうか)
フットチェックによって問題がある場合には次の処置を行います。
1.医師、看護師による胼胝(たこ)、魚の目の除去
2.爪切り
3.保湿、軟膏処置
4.靴の指導
5.装具治療状況の確認(装具の装着状況及び、問題点、適合の確認)
※クリニックでは足浴やマッサージは行っていません。また、美容的な観点での爪切りはおこなっておりません。希望される方にはフットケアナースによる自費のフットケアを提供する施設をご紹介させていただいています。
足の裏や横に胼胝(たこ)・魚の目(ウオノメ)またはイボがある方は自分で処置をするのではなく受診するようにしてください。胼胝(たこ)の原因は関節などの骨格異常からくる、異常な足底圧(足の裏の地面からはねかえってくる圧力)が原因であるため、原因となる、骨格や歩き方の異常を治さない限り何度でも繰り返しできてしまいます。
胼胝(たこ)や魚の目’(ウオノメ)は足の虫歯ですので、早期に治療をしてしまう事が重篤な足病を予防し、歩行を失わない上で重要になります。
※足の骨に棘のような固いものができている場合もできるだけ早期に受診するようにしてください。骨棘(こつきょく)は足に過度な負担が発生している場合におきます。
強い摩擦や力が加わることで防御反応で骨を作る場合があり、放置することで強い痛みの原因になる場合があります。
爪が厚くなってきたり、巻いてきたりしている場合、様々な足病の可能性があり、足に問題がある場合が多くあります。これらの原因を診断して適切に治療することが重要です。
また、糖尿病や動脈硬化の方は爪切りで深爪をしすぎることで潰瘍化して治りにくい傷になってしまう事もあるので、自分で切りにくい爪だと思った場合には、自分で処置をせずに受診するようにしてください。
※指がまがっている場合も骨の変形ですので、できる限り早期に受診するようにしてください。
皮膚が乾燥してがさがさになっている場合、足病の可能性があります。また足が乾燥することで感染に弱くなり重篤な足病につながる場合があります。
ずっと治らない傷がある場合、慢性創傷という病気の可能性があります。特に糖尿病や透析治療を行っている方、動脈硬化を持つ場合には、一か月以上治らない傷がある場合にはすぐに受診するようにしてください。
感染してしまうと最悪の場合で足を失う場合や命に係わるケースもあるので、小さい傷と思わずにすぐに受診して医師の診察をうけてください。
足の血管に固い塊ができたり、血管がうきでてきたり、むくんでいたりする場合も血管に関連する足病の可能性がありますので、早期に受診することをお勧めします。